ムク木コラム

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 シロアリの家

平成21年9月
山川元志


現在リフォーム中の家は、築後14年目で、和室の畳と大黒柱がシロアリに食害され手直し中である。
施主様は、当時OMソーラーの考えに心服され、OMソーラー協会の工務店に頼んで建てられたもの。
OMの考えは屋根裏の暖かな空気を床下に送り、冬の寒さ防止に役立てるというもの。

調べるといくつかの問題点があるこがわかった。

ひとつは屋根裏の空気を送る居間の周囲でシロアリが発生していた。暖かい空気に接する隣の和室との境は結露しやすい。おまけに居間の床下から暖かい空気が出ないように、周囲を閉鎖するため、床下の通気が極端に悪い。

床板をめくると、居間の床下は狭く、床下のコンクリートの蓄熱のため使われていスタイロホーム(断熱材)には、シロアリの食害が数多くみられた。
また柱はもとより床下の木材には、米トガや米松など、シロアリに弱い外材ばかり使われていた。
そのため、床下周りの木材が食害され、一部は2階にも上がっていた。やむなく1階の天井をめくると、2階の桁が驚くほど食害されていた。普通は考えられない事態である。調べると2階の木製のバルコニーから雨水が入り込む構造になっていた。施工上問題のあるディテールである。
仕方なく、施主様に現状を確認いただき、食害された通り柱などを檜材に変え、下だけ食害された柱は、追っかけだいせん継ぎで下部を檜材に取り替え、シックハウスにならないよう天然由来のヒノキチオールを塗布する。悪い桁も差し替え、補強材をいれるなどの措置を施す。
わずか10数年もたたずにこれほどの痛みは、想像だにしなかっった。

食害はアメリカカンザイシロアリと思われ、ヤマトシロアリと異なり、乾燥材も食害し、小型のコロニーを多く作ると言われる。当初OMは木材を乾燥させるので安心と言われたようだが、湿気と結露そして雨漏りに、屋根裏の暖かな空気はシロアリの絶好の住処になってしまった。適材適所や床下通気は絶対おろそかにしてはいけない。



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