| ムク木コラム |
![]() |
戻 る |
|
愚かな家づくりの進行 |
平成14年8月 山川元志 |
| 欧州のホワイトウッドの集成柱や間柱等が値上がりしている。 米国がカナダからの輸入規制を強化したため、欧州から米国へ輸出が増え、その分日本への輸出が少なくなり、その影響を受けているらしい。 そのため、日本のJAS認定工場の材が不足しているのだという。 ホワイトウッドは軽くて乾燥され、精度がでていて扱いやすい材である。 とりわけプレカット用材として好まれる。 現代の家造りがプレカットした構造体に、外部は針葉樹合板、内部は耐火ボードを張り、ドアまわりと窓まわりは新建材ですますという造り方が主流になってきている。 早くて合理的で、職人技をあまり必要としないので安くできるからである。 日本には檜や杉という良材が有るのに見向きもされない。 しかしこうした家づくりは大きな問題を抱えていることも事実である。 まず第一は、軸組み工法でありながら、内外が大壁で仕上げられ、呼吸性を嫌う作りになっていること。 そのためさまざまな化学物質を発散するだけでなく、吸着力の無い、住まい手にとってはアレルギーを起こしやすいとても危険な住宅であること。 第二に、柱などの主要な構造体がホワイトウッドというシロアリに弱い木材が多用されていること。 木材のプロは「シロアリのデコレーションケーキ」と呼んでいる。 第三に、呼吸性をなくしたつくりは、結露しやすいためカビがでやすく、そのため木材ならびに合板類の耐久性がきわめて短くなる恐れが高いこと。それは住み手にとってもアレルギーの重大な原因となる。 こうした家作りは、日本人が檜や杉や松のほか、青森ヒバや唐松などを「適材適所」に工夫して使ってきた伝統の住宅つくりとくらべて、どのように評価できるだろうか。 ひとつはツーバイフォー工法と同様箱型のつくりなので、建築してからしばらく、おそらく10年程度は耐震性などの強度は優れていると考えられる。 その一方10年から20年を超えると、耐久性の弱い材と合板類の劣化によって急速に強度は劣化すると考えられる。 これは伝統的な軸組み工法は50年から100年以上の耐久性が充分可能なつくりとは大きく異なる。 もうひとつは、気密性は高いが、冷暖房や除湿は機械に頼るウエイトが高く、維持費が高くつく。 また住まい手にとっては、呼吸する通気の良い伝統的な住まいのほうが、圧倒的な優しさを持っている。 このことは、実は人間を遺伝子的にみても許されない問題があるということである。 つまり、もし新建材の呼吸しない室内空間の増加が、主たる原因で自己を守るべき抗体が自己を攻撃するような異常事態が発生しているとするなら、そしてこれほどにもアレルギー患者が増えているとするなら、こうした住まいは遺伝子的に見れば住まいとは呼べない箱である。 ひとつ間違うと「毒ガス室」「カビ・ダニの巣」「アレルギー製造室」ということである。 少々言葉は乱暴だが、ことの重大性を正しく認識していただくためにあえて使わせていただいた。 残念なことは、「健康志向」と叫ばれながら、実は本質を逸脱した部分的な対応で、ことたれりという安易な考えがまかり通っていることである。 耐久性を無くした住宅の社会的資源的損失、アレルギーを増やす国民的被害は恐ろしい規模で今も進行しているのである。 |
|
HOME 戻 る |
|
| ムク木の家で暮らそう 有限会社 志 木 〒611-0042 京都府綴喜郡井手町柏原37(JR奈良線玉水駅前)TEL0774-82-2025 FAX0774-82-2208 |